
——「近代」とは何かを、ミヒャエル・デーブス氏に問う。
私は日本人だからクリスマスを祝うことはない、という考え方にはそれなりに説得力が有る。何故ならクリスマスとは西洋の宗教であるキリスト教の祝祭であり、日本人であるということはアジアという広大な民族圏・文化圏に属しているということ、詰まり東洋の人間であるということだからだ。
しかし私は日本人であるから、西洋で発明された電車に乗ることも無ければ、西洋に由来するクレジットカードを使うことも無いし、また西洋人的な発想から投票で政治に参加することも無いと聞けば、誰もが違和感を覚えるだろう。何故なら電車にせよクレジットカードにせよ選挙にせよ、それらは全て近代的な「意識の在り方」に由来するものであって、必ずしも西洋という特定の文化圏に於いてのみ意味の有ることではないからだ。
結局のところ「近代」に由来するものは、殆ど全て「西洋」に由来している。しかし、だからと言って近代的であるということと、西洋的であるということは同義ではない。だからこそ西洋の影響から近代化した日本人は、常に二つの選択肢を前にしている。それは今後、日本の文化を西洋化していくべきなのか、それとも近代化していくべきなのかという問題である。
そういった背景から「近代とは何か」をミヒャエル・デーブス氏に問う。その問題意識は換言するならば「西洋史に於ける『中世』とは何か」ということでもある。


1943年シュトゥットガルト生まれ。数学・物理・哲学を専攻した後、キリスト者共同体司祭養成ゼミナールで神学を学び1969年に司祭に就任。1978年から2007年まで同ゼミナール指導責任者を務め、ヨーロッパはもとより海外でも多くの講演活動を行う。神学、アントロポゾフィー、現代史をテーマとした著作や記事の執筆を多数手掛け、シュトゥットガルト・アントロポゾフィー協会の中心メンバーの一人でもある。これまでに四度来日しており、東京を始め九州、四国、関西など日本各地で講演を行っている。


2014年7月22日(火)13:00 - 18:00

90分 3コマ ※18:30迄延長の可能性あり


Price 3,000 yen


お電話でのお問い合わせ ☎ 080-6384-3369 林迄



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