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"Time/Timeless/No Time" 2004. Walter De Maria |
文:丹羽敏雄
Text : Toshio Niwa
2013年7月25日、アメリカの芸術家であるウォルター・デ・マリアが七十七歳で亡くなりましたが、クライス企画のNAOSHIMA BOAT TOURは奇しくも、その二日後のことでした。 チャーターした漁船に乗って朝10時に高松港を後にしたツアー参加者一行は、11時に豊島美術館(母型)に入りました。昼食後は豊島から直島へと船で移動し、海岸沿いに点在する屋外作品を炎天下で見ながら午後3時から李禹煥美術館、更に4時からは地中美術館を見学します。そして地中カフェで軽い夕食を食べて一休みした一行は、それから夜7時に始まるナイトプログラムに参加しました。これはジェームズ・タレルの作品である『オープン・スカイ』を日没に合わせて閉館後に鑑賞するという45分間の特別プログラムで、金曜日と土曜日にだけ開催されています。 以下の文章は翌日に高松で開催された『射影幾何とユークリッド幾何 ~天上性と地上性を結ぶ〜』の講師である、丹羽敏雄氏による紀行です。